パンズ・ラビリンス [71本目][DVD]

パンズ・ラビリンス
[1]物語 ○○2

[2]構成 ○○2

[3]演出 ○○○3

[4]映像 ○○○○4

[5]音楽 ○○○3

[総合評価] 70点


父親を戦争で亡くした少女オフェリアは、母親と共に、再婚相手である軍の大尉の元に行くことになります。しかし、大尉は冷酷な男でオフェリアにつらく当ります。そんな中、オフェリアの元に妖精が現れ迷宮へといざないます。そこで出会った門番パンは、ある試練を超えるなら王女として迎え入れることを約束します。おとぎ話をモチーフにしたファンタジー映画です。
さてまず世界観!これに尽きるでしょう。スペインの内戦時代の感じもよく出てたんですが、何より迷宮の中の不思議の国のアリス的な雰囲気です。石段の薄暗い迷宮であったり、煌びやかな部屋であったり、非現実的なおとぎ話の世界がよく表現されてて実に綺麗な映像でした。妖精をはじめとしたCGも要所要所で使われてて良い視覚効果になってたと思います。ただのファンタジーでなく、当時の悲惨な状況も絡めているところはこの映画ならではでしょうね。
しかしねー、暗すぎるんですよとにかく!描写が残酷なのはまあいいとして、画面も全体を通して暗いし、ストーリーだけ見るとほぼ絶望のシーンしかないんです。それが現実と言われればそれまでですが。そして何よりラストはいかんでしょう・・・。色々な解釈はできる映画だとは思いますが、全く爽快感のないどよーーんとした印象しかありませんでした。世界観はとても良いだけに残念ですが落ち込んでるときに見ない方が良いです。総合評価は70点です。


悲惨な現実から逃げるというところはナルニア国物語に通じるところがありました。ですがこの差は何でしょうね。もっと明るい話が見たかったな。