グラン・トリノ [72本目][DVD]

グラン・トリノ [DVD]
[1]物語 ○○○3

[2]構成 ○○○3

[3]演出 ○○○○4

[4]映像 ○○○3

[5]音楽 ○○○3

[総合評価] 80点


妻に先立たれ、息子たちとの仲も悪く近所づきあいもしない頑固な老人コワルスキーはある日、愛車のグラン・トリノを盗まれそうになります。その犯人は隣に住むハン族のタウでした。タウは代償としてコワルスキーの家で働くことになりますが、次第にコワルスキーはタウを男に育てようとし始めます。しかしタウにつきまとうチンピラがそれを邪魔しようとしていました。クリント・イーストウッド監督作品です。
とにかくキャラクター設定ですよね。これがこの映画の枠組みだと思います。登場人物は少ないですがそれぞれ非常に重要な役割がある。神父などに至っては話の本筋には絡まないものの常に観客目線の正論を言う。それがまた主人公を客観的に見れる要素ではないでしょうか。そして、2人が打ち解けるのが実に自然!こういう系ではある時突然、違和感めいた展開になりがちですがこの映画は日が経ったという経過を見せてくれるので感情変化がわかりやすいです。
そしてやはりラストシーンでしょう。人生の熟練者としてカッコイイ大人やなーと思います。人生の中で大切なもの、それを気付かせたのが同種族でなくアジア系の人たちであったという点も興味深いです。渋い大人の映画という感じですが、僕のように考察力の低い視聴者でもこの落ち着いた良さというものが分かりました。面白かったです。総合評価は80点です。


内容を見ると、この映画、上手いキャッチコピーやったなと思います。そこの印象はだいぶ売れ行きに関係してくるんでしょうね。