イントゥ・ザ・ワイルド [37本目][DVD]

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]
<1>構成 □□□□□□□□ 8<2>演技 □□□□□□□□□ 9<3>技術 □□□□□□□□ 8<4>余韻 ■■■■ 4<総合> 83点


大学を優秀な成績で卒業し、家庭も裕福なクリスは卒業と同時に姿を消します。持っていた車やお金を全て捨て、1人放浪の旅に出ます。それは、彼の追い求めた人生の意味を探す旅でした。実話を元にしたノンフィクション映画です。
かなり個人的な意見かもしれませんが、面白いです!生きる意味とは何なのか、それは権力や富を得るためでは決してないはずです。それを追い求めた両親を見ながら育ったクリスが旅に出てから自由奔放に生きていく姿はまさに爽快ですらあります。彼の生い立ちと心情、それがよく現れているカメラワークとカット割りも最高すぎます。景色は広大で綺麗ですし、ハっとさせられるセリフや行動が幾つもあってまさに見る人に問いかけているかのような映画でした。クリスの旅を人生になぞらえているチャプター割りもまた興味深いです。とにかくずっと旅ばかりしている映画なので飽きる人もいるかもしれませんが、彼の考えに共感できる人なら少なくとも彼の次の行動が気になるはずです。すごいのはこれがノンフィクションだってことですよねー。実話をこんなにできるなんて!ショーン・ペンやりますな。ゆるやかで劇的なわけでもない、しかし斬新。映画であってドキュメントのようでもある、今までにない映画だと思います。
そして特筆すべきはやはりエミール・ハーシュの熱演でしょう!特に痩せていくところスゴいです。他の人もかなり味のある演技してます。個人的に好きなシーンはラスト間際の過去を振り返るところですね。しかしそこでなくても良いシーン満載です。生きる意味を追い求める人はぜひ!総合点は83点です。


あてのない旅から生きる意味を考える、そういう意味ではアバウト・シュミットもそうですが正直リアルさが違った・・・。こういう映画に感動するのは僕もおかしい人間だからでしょうか。