アメリ [64本目][DVD] ☆名作17本目

アメリ [DVD]
<1>構成 □□□□□□ 6<2>演技 □□□□□□□ 7<3>技術 □□□□□□□□ 8<4>余韻 ■■■ 3<総合> 69点

冷酷な父と神経質な母を持つアメリは、幼いころから他人と接触することなく成長し、空想の世界に逃避する人間に育ちました。町中で同じ臭いを感じ取った見知らぬ男性にアメリは興味を持ちますが、どのようにしてそれを伝えて良いのかわからず苦悩します。風変りなパリの女性を描いたフランス映画です。
演出がとてもユーモアに溢れてて素晴らしいです。必要な部分に効果的な仕掛けがはいるだけでなく、思わずクスっとなるような面白味が映像技術に現れてます。出演者がカメラに向かって話しかけたり、マンガのように抜き出しの回想シーンがあったりなかなか見られないユニークさでした。物語はというと、アメリの自由奔放さがなかなかスカっとします。色んなことに興味を持って行動するのが楽しめました。ニノが現れてからは臆病な自分に気づくわけなんですが、オドレイ・トトゥが良い表情で演技してるのでつい応援したくなります。劇的なことは何もないんですが、物の見方ひとつで世界も楽しめるんだなと思いました。
ひとつだけ強引に難癖をつけるとすれば、アメリが探偵ごっこをして、昔の缶を男性に渡すシーンはもっと短くても良かったのでは?本能のままに突き進む様子と、大事なところで本人との接触はできないアメリを描写したのは分かりますが映画の半分くらいアレなのでね・・・しかし名作なだけあって映像と空気は十分楽しめます。総合点は69点です。


どーでもいい話ですが同じく人づき合いが苦手な僕からすると、アメリは既に何人もの人間関係を築いているんですが「それすらも自分にはできない」と思ってしまいアメリが特に不遇な性格に思えないんですよねー。見知らぬ人と話しづらいのはみんなそうだと思うんですけどね。