英国王のスピーチ [9本目] ☆名作2本目

英国王のスピーチ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
[公開] 2011
[監督] トム・フーパー
[主演] コリン・ファース<物語> ◇◇◇<映像> ◇◇◇◇<演技> ◇◇◇◇<音声> ◇◇◇


<総合> 70点

言語障害を持つ皇太子ヨーク公(バーティー)は、人前で演説が上手くできないことを憂い言語聴覚士ライオネルの元を訪ねます。ライオネルは医師としてでなく、対等に友として接しようと試みます。2010年度アカデミー作品賞のノンフィクションです。
これまでも王や皇帝といったトップに立つ人間を描いた作品は数多くあるわけなんですが、この作品は描き方がそれらとまるで違います。王の威厳や権力を極力感じさせないようにしていたり戦争といったテーマを鈍重に扱うことなく作品に盛り込んだりと斬新でした。特に、ラストの演説シーンは従来のような雄々しいトップ像でなく、ひとりの人間としての成長が穏やかにも伺えるとても良いシーンでした。内容は戦争開始の知らせという重い内容であるにも関わらず演説に焦点を当てているおかげで笑みすらこぼれてくる、何ともギャップのシーン!
そしてコリン・ファースの吃音症の演技、もどかしさや苦しみがすごく伝わってきて最高でした。それに加えて、人物の撮り方がすごく上手い!会話シーンや緊迫したシーンなどカメラワークで唸らされます。となんだかベタ褒めですが、やはり作品賞ということでハードルが上がっているせいで「良い話だけどこれ作品賞か...」という腑に落ちない感はあるかも。とはいえ人間ドラマ好きなら面白いと思います、総合点は70点です。


レンタルDVDの冒頭に入ってる宣伝、あれ長すぎません?いくらなんでも。数個ならいいけどあれだけで30分くらいあるんじゃないか...?