ブラック・スワン [21本目] ✩名作9本目

ブラック・スワン [DVD]
[公開] 2011
[監督] ダーレン・アロノフスキー
[主演] ナタリー・ポートマン<物語> ◇◇◇<映像> ◇◇◇◇◇<演技> ◇◇◇◇◇<音声> ◇◇◇◇


<総合>85点

白鳥の湖の公園で主役をまかされることになったバレリーナのニナは、白鳥と対照的な性格である黒鳥の演技に悩まされます。やがて彼女は役を追い求めるあまり精神を病み始めます。スリラー・サスペンス映画です。
かつてここまで綺麗なスリラーサスペンスがあっただろうかと思わせる出来!綺麗と言っても映像が美麗なわけではないです。むしろニナの日常は次第に下衆に低俗になるわけなんですが、異常なまでの彼女の中の「完璧さ」への執念が実に綺麗。そしてそれをリアルな描写で映像に落とし込んでいるところが実にすごい。見ている側はニナと同じくらい何が起きたのか分からないわけです。怖いくらいのニナ主観、だがそれがこの映画の醍醐味!それでナタリー・ポートマンのあの演技ですよ。完璧主義、潔癖、繊細な主人公ニナの怪演は必見!特にラスト付近の黒鳥の演技シーン。目覚めたニナの恐ろしい気迫が素晴らしい。個人的には終わり方もすごく好きですね。まさにニナという人物がそのまま描かれた全編、良くできてる。音楽劇であるゆえに効果的に表現される激情のBGMも良い。正直この年ならアカデミー作品賞より面白いと思います。映画好きならオススメしたい1本、総合点は85点です。


ナタリー・ポートマンこんなに素晴らしい女優さんだったんですね!って主演女優賞とってますけど...どうもレオンのイメージがね、やっぱね、あるよね。