ヒストリー・オブ・バイオレンス [24本目]

ヒストリー・オブ・バイオレンス [DVD]
[公開] 2006
[監督] デヴィッド・クローネンバーグ
[主演] ヴィゴ・モーテンセン<物語> ◇◇◇<映像> ◇◇◇◇<演技> ◇◇◇◇<音声> ◇◇◇


<総合> 70点

家族と平穏で幸せな日々を送っていたトムは、勤務先に押し入った強盗を正当防衛で殺してしまったことから一躍町のヒーローとなります。しかし、それを機にトムの人生は狂っていきます。暴力を躊躇なく描くヒューマンドラマです。
トムと、それに関する周りの人間たちとの関係性に重点が置かれ丁寧に描かれた作品ですね!登場人物は決して多くないんですが、トムと家族との間の様々な感情が画面いっぱいに表現されています。その感情をよく表す役者陣、特にトムと妻エディ役の2人の掛け合いには注目です。さらに注目したいのは暴力の描き方。主人公トムを決して正義とは描いていません。それどころかむしろ生々しく描いてます。人間の持つ二面性がいかに恐怖であるか、それは彼自身の葛藤にもなっている、ということを力強く訴える感慨深い作品でしたね。
とまあ、この作品は主に人間対人間、感情対感情について描いてるわけなのでドンパチやるとは言えどアクション映画のような爽快性はありませんしそれを楽しむものでもないです。物語も展開としてはそこまで多くない。いわゆるギャング映画ではないわけなので落ち着いた感情表現が好きな方にはオススメです!ラストも個人的には好き!総合点は70点です。


マリア・ベロのチア姿はかなり良いです。かなり。もっとたくさん出てきて欲しい女優さんです!