BIUTIFUL ビューティフル [40本目]


[公開] 2011
[監督] アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
[主演] バビエル・バルデム<物語> ◇◇<映像> ◇◇◇◇<演技> ◇◇◇◇<音声> ◇◇◇


<総合> 65点

妻と別れ子供2人と暮らすウスバルは不法入国させた外国人に仕事を斡旋して生活していましたが、ある日医者に癌で余命2ヶ月と宣告されます。残りの人生をどう過ごすか、家族や仕事と向き合っていくヒューマンドラマです。
全体を包むアンダーグラウンドな感じがクセになりますねー。スペインが舞台ということですが街の裏の部分で暮らすという影の部分と、家族と幸せに暮らすという光の部分が区別されてて良かった。画面は基本的に暗めなんですがあのホームムービー感もリアルを直視する効果として絶大でした。そしてバビエル・バルデムの演技は必見!彼の表情から来る迫真の感情は凄いです。
と、土壌が良かっただけにもっと分かりやすくして欲しかったなーと少し残念。まずちょっとだれますね、スピードがゆったりなので。そして、ウスバルの超能力はもっと効果的に使って欲しかったですね。生きるということと向き合うのと、死人との対話は矛盾した概念なのでは?それも含め全体的にちょっと話の流れ上のノイズが多かったような。ウスバルが忙しくて苦悩する間もなかったような気がします。感慨深く作り込んである作品ですが構成で魅せて欲しかった!総合点は65点です。


黒沢監督の「生きる」へのオマージュとなってるようですよー。どれだけ影響与えれば気が済むんだクロサワ!