カッコーの巣の上で [45本目] ✩名作15本目

カッコーの巣の上で [DVD]
[公開] 1976
[監督] ミロシュ・フォアマン
[主演] ジャック・ニコルソン<物語> ◇◇◇◇<映像> ◇◇◇<演技> ◇◇◇◇◇<音声> ◇◇◇


<総合> 75点

何度も暴行事件を起こしたことで精神病棟に連れて来られたマクマーフィはそこで精神を患う患者たちと出会い、彼らを抑圧しようとする病院に疑問を持ち自由な振る舞いをし始めます。彼と精神病棟の患者たちを描く人間ドラマです。
一体正常とは何か、異常とは何かを痛烈に描く作品だと思います。そもそも主人公を含め、病棟にいる人たちは明らかに異常とも正常とも描かれてないというとこが面白い!彼らも一人の人間なんだということを明記させられますね。そこへマクマーフィが起こす騒動の数々が実に痛快。規則を破っているところで全員が楽しそうにしているのがいい!個性という陳腐な言葉を使う気はないですが、主人公の「街を歩いてるそこらのバカと変わらない」ってセリフは良かったね。
そしてそのマクマーフィを演じるジャック・ニコルソンの演技。さすが主演男優賞、迫真すぎます。正常とも異常とも言えない不安定なところを実によく表情で演技してます!患者たちの演技も見もので、それあってこそのこの作品のリアリティなんだと思います。色んな伏線が張ってあるのも良かった、ラストはラストで面白かった!色々な楽しみを見せてくれる名作の名に恥じない映画です、総合点は75点です。


しかし同時代の時計じかけのオレンジといい、病院とか医者に対して不信感でもあった時代だったのでしょうか?でもこういう描き方をできるのも映画の良いところですよね。