ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q [49本目] ✩映画館15本目

※未見の方は読むのをお控えください。


[公開] 2012
[監督] 庵野秀明
[主演] 緒方恵美林原めぐみ他<物語> ◇◇<映像> ◇◇◇◇<演技> ◇◇◇<音声> ◇◇◇


<総合>60点

特殊な作りと世間の期待度を考慮してあらすじを書くのは控えます。どこ書いてもネタバレになりそうです。言わずと知れたエヴァンゲリオン新劇場版、破に続く第三作目です。一応自分の意見を述べますが決して考察をしているわけではありませんし全くの個人的な見解ですのでご了承くださいね。言いましたからね。
Qの世界のある急展開がだいぶ物議を醸してるようで、確かに見てる方としても呆気に取られたままだった感はあるのですが、これだけの論争を起こさせたブッ込み、さすが庵野監督と言わざるを得ません。破がこれまでのエヴァと一転エンターテイメント性を推していたのに対し庵野監督がガッツリ絡んだ今回のQは方向性がまるで違う。その精神は素晴らしいと思いました。振り返ればTVシリーズからエヴァンゲリオンはほぼずっとこういう論争に晒されてきたわけで、それもあってここまでの人気現象を巻き起こした面もあるわけです。そういう社会的な側面からすれば、作品自体が面白いとか面白くないとか、そこを関係なくしてしまった問題作であることは間違いない。これをどう楽しむかってのが観る側に大きく委ねられている、ある種作品の形として理想な部分はあるんじゃないでしょうか。ネットを調べればいくらでも考察がなされてますから、正解不正解とかでなく自分の中でどう納得するか、ってとこだと個人的には思いますけどね。
ただアニメーション作品として、やっぱ冒頭の戦艦バトルのあたりのCGはどうかと...明らかな背景の手抜きとモデリング感丸出しの機械たちはアニメの最高峰作品とは思えない画でした。作画に関しても色々言われていますが、何より「時間がなかった」って感じが随所に感じられるのは本当に残念。展開やセリフをしっかり作りこんであるのであれば、その辺のビジュアルは抜かりなくやってくれないと物語に関しても適当か?と思われても仕方ないのでは...
とにかく作品としてどうかというのが非常に難しいです。もはや面白い面白くないという次元にいないですし、そう言う意味で類を見ない作品です。が、間違いなくこれをリアルタイムで映画館で見たことは後悔しないでしょう。総合点は60点です。


本編がだいぶやらかしたのでアレなんですが、「巨神兵東京に現る」すごくいいんですよ!!CG無しであれだけやれる、素晴らしい職人芸ですこれも必見。