東京物語 [50本目] ✩名作16本目 ✩年間目標達成!!

東京物語 [DVD] COS-024
[公開] 1953
[監督] 小津安二郎
[主演] 笠智衆東山千栄子<物語> ◇◇◇<映像> ◇◇◇◇◇<演技> ◇◇◇◇<音声> ◇◇


<総合>70点

平山老夫婦は、一人立ちして家を出ている息子たちを訪ねに東京へと足を運びます。老夫婦とその子供たちの家族の関係を描いた作品です。
日本映画史に残る名作中の名作ですよね。と言いながら初見だったんですが...まず心を奪われるのは「何の変哲もない家族の姿」です。話がない、と言えば悪く聞こえるかもしれませんが繊細なカメラワークと演出は他の作品に類を見ません。劇的な展開があるわけではない、しかしちゃんと順を追って状況が掴めてくる。何とも言えないリアリティが飽きさせません。それが描き出しているのは、美しいまでの家族という制度です。良いところと悪いところ全て、古き良き日本の家族という姿がしっかり描かれている。それでいてただの目録でなく、老夫婦の表情やセリフを通してその気持ちが伝わってくる。こんな作品は他にはないですしこれからはできないでしょうな。
僕は老人の哀愁が涙腺ポイントなのでこれはイカンでした。不器用にも優しさ溢れる夫婦を演じている2人の演技はまさに必見。日本人監督ならではの細かに計算された描写が光るまさに名作じゃないでしょうか。ド派手アクションに持っていかれっぱなしの映画界、こういう作品こそもっと知られるべき!総合点は70点です。


小津調という言葉が生まれるほどに斬新な作りをしている小津作品、他のも見てみようと思います。それはそうと年間目標達成です!10月に入ってからえらい失速ぶりでしたが最後まで頑張ります!