タクシードライバー [4本目] [名作1本目]

タクシードライバー コレクターズ・エディション [DVD]
【物語】 ★★ (2)
【演出】 ★★★★ (4)
【映像】 ★★★ (3)
【全体】 ★★★ (3)
【総合】 60点 


【公開】1976年
【監督】マーティン・スコセッシ
【主演】ロバート・デニーロ

[概要]
タクシー運転手の職についたトラビスは、日々自分を襲う孤独と戦っていました。そんな中アメリカの次期大統領選が近づき、彼は何かを変えたいと銃を買い体を鍛え始めます。タクシー運転手の目線で見るアメリカ社会の様子を描く映画です。


[感想]
まさに役作りに徹するデニーロ節の真骨頂!何をしでかすか分からない、不気味で、しかし繊細で信念のある男トラビスを見事に魅力たっぷりに演じています。言葉で言わずとも演技からその胸中が知れるのはすごいことです。物語自体に劇的な展開はないんですが、運転手として色々な人を見て、また影響を受け社会というものを考える主人公の構図はまさにアメリカンニューシネマ時代ならではの人間模様ですな。社会を渦巻く不安を見事に表現してあります。
それだけにラストの展開はやはり物議を醸してるようですね。僕にはどうしてもこうとしか思えない!という解釈がありますが書くのはやめときます、みんながそれぞれ受け取れば良いんですし。良いとも悪いとも言えない感が。ただ時代的にもやっぱりアメリカ社会のおかしさを真っ向から描く、という性質はあったようなのでそういう見方すると実にリアリティのある映画でした。社会が悪い!と言う気はさらさらないですが社会は狂人を生み出すという映画ではありますね。総合点は60点です。


[戯言]
奥さんを殺しに行くと言ってた男はスコセッシ監督本人だそうですね!監督の出演の仕方も人それぞれでそこらへんも遊び心として面白いですよね。