ザ・マスター [17本目][映画館3本目]

※上映中の映画です。ネタバレご注意ください。


【物語】 ★★ (2)
【演出】 ★★★★ (4)
【映像】 ★★★★ (4)
【全体】 ★★★ (3)
【総合】 65点 


【公開】2013年
【監督】ポール・トーマス・アンダーソン
【主演】ホアキン・フェニックス

[概要]
戦争が終わり、水兵だったフレディは後遺症でどの仕事も上手くいきませんでした。そんな時たまたま忍び込んだ船で、マスターと呼ばれる人物に会い彼は傾倒していきます。


[感想]
ダイナミックかつ繊細な作りというんでしょうか。フレディとマスターがこれでもかと対比された演出で、お互いに似たところ異なるところを実に人間らしく描いています。急展開とかすごく緊張感のあるシーンとかいったものはあまりないんですが、お互いのお互いに対する反応が実に面白くて、それぞれの俳優もすごい演技を見せてくれます。
何より観てて一番思ったことは、「シリアスなコメディを見せるシリアスな話」ってことですね。何を言ってるんだという感じでしょうが。作品はコメディとしては描かれてないんです。画もすごくかっこ良い。でも、笑わせにかかってくるんです。そこらへんがこう、変におかしい展開入れてこなくても楽しめるというか。
正直、評価には難しい映画ではあります。観ようによってはただの暴れん坊のおっさんの話ですから。でも、サイコ的手法で信者を集める組織の描き方とか、荒ぶってる中の不安定さとか、そういった静的な魅力溢れる作品で僕は好きでした。が、やっぱタメたっぷりの台詞とゆったり描かれる人間模様は若干眠くもあり疲れますね。見る人を選ぶ映画です、総合点は65点です。


[戯言]
俗にミニシアターと呼ばれるところで観て来たんですが、色んな面白そうな映画やってていいよね、ああいうところ。ただ自由席なのでそれがちょっとね...