セルピコ [38本目]

【物語】　★★★　(3)
【演出】　★★★★　(4)
【映像】　★★★★　(4)
【全体】　★★★　(3)
【総合】　70点

[公開] 1974年
[監督] シドニー・ルメット
[主演] アル・パチーノ

[概要]
正義の警察官を目指したセルピコは、警察内の汚職を目の当たりにし汚職を暴こうと動きます。しかし、色々な圧力が加えられ常に命の危険に晒されてしまいます。ノンフィクションです。

[感想]
犯罪のはびこる町、腐り切った組織、果敢に戦う警官。このリアルな描写が実に活きているノンフィクションですね。時代的にもそういったギリギリのラインを描く時代だったのでしょうが、まさに現実を突きつけるようなシーンの連続でした。そしてそれを迫真の演技で魅せるアル・パチーノ！正義を貫き続けるも自分自身への葛藤や苛立ちが如実に現れた演技でした。何気に周りの悪い警官たちも良い味出してたりね。面白いノンフィクションとはこうだよなあ、というべき作品でした。
そういう映画なのでもちろん好みが分かれますな。時代背景や泥臭い現場感、という意味ではこれぞ刑事モノ！と感じる人もいるでしょうが、SFやアクションのエンターテイメントが好きならやはり地味に見えるかもしれません。ですが再現された緊迫感と迫る演出は今見ても十分すごい！この時代の起伏のない刑事モノが苦手でも展開がしっかりしているこの作品なた楽しめるのではないでしょうか、総合点は70点です。

[戯言]
これゴッドファーザーの次の年の作品なんですね。マフィアと刑事を同時期にやるとは恐るべしです。