ミリオンダラー・ベイビー 【11本目】☆名作1本目

ミリオンダラー・ベイビー [DVD]
【物語】★★★
【演出】★★★★
【映像】★★★
【全体】★★★

【総合】 70点


【監督】クリント・イーストウッド
【主演】クリント・イーストウッドヒラリー・スワンク
【公開】2005年

【良かったところ】
とにかく怒涛のように駆け抜けるマギーの人生とそれをいつしか大切なものとしてゆくフランキー、その関係性が非常に丁寧に描かれていました。ボクシングを通じて生まれる絆が親子以上のものであることを双方が認め合っていることがよく分かる脚本であり演技でした。そして物議を醸したらしいラストシーン。あれをあそこでやる意味、イーストウッド監督だからこそ活かせた演出ですよね!社会に鋭く人生の意味を投げかける姿勢がまさに監督節!


【悪かったところ】
良くも悪くも極端論になっている気がしないでもないです。がむしゃらに生きる、そして悔いなく死ぬ。それを肯定して良いものかどうか。そこも含めての投げかけだとは思いますが、どうしても描写的に鈍重になりすぎてしまいますね...
いやしかし人間を描くイーストウッド監督の持ち味抜群の名作、色々な議論を恐れず盛り込んでいる点でもまさに映画というメディアのひとつのあり方でしょうね、総合点は70点です。


【戯言】
しかしイーストウッド監督作品は疲れる!重い!エンターテイメントというよりは、意地悪な言い方だとプロパガンダに近い気がしてしまうそれほどに影響力のある描き方ですねー。